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11/02/2004

Mo'some Tonebender

 02年暮れのライヴ評。GB誌用。

 いいバンドには必ず「化ける」時期がある。「旬」の時期と言ってもいいかもしれない。理屈では計れない急激な成長、人智を超えた勢い。この日のモーサムは、まさにそれだった。正直な話、これまでのぼくの知るモーサムとはまるでちがう彼らがいた。はっきり言ってヤバすぎ。3ピースのロック・バンドらしいロック・バンドのライヴで、こんなに興奮したのは久しぶりだ。いやほんと、マジすげぇ。


 前半はアップテンポのロックンロールで一気にたたみかける。一切ブレイクを入れることなく、歪んだ高速ノイズを立て続けにぶちかます様は圧巻というしかない。通常の数十倍のスピードで疾走するジェット・コースターに乗せられたように、ぼくの脳内にはアドレナリンが猛烈な勢いで吹き出して、完全にわれを忘れてしまうほどだった。

 後半はミディアム~スロウの曲を中心にじっくり構えた演奏が続く。そして彼らの成長ぶりを痛感したのがここ。以前は同じような演奏をしてもイギリスあたりのノイジーなギター・バンドにありがちなサウンドだったが、今回は音色やフレーズ、展開など彼らだけのオルタナティヴな音楽性を確立していたし、スロウなリズムのノイジーな曲でもダレることなく、前半部のすさまじいテンションを維持しながら、さらにスリリングで緊張感溢れる演奏を繰り広げていたのである。

 明らかに彼らは今回のツアーで一気に5段階ぐらいステップアップした感がある。少なくとも音楽的には日本、いや世界レベルで見てもトップ・クラスのバンドだということが明らかになった。そして彼らの恐ろしいところは、これでもまだ完成されたという印象がないことだ。まだまだ未完の大器。彼らの本領発揮は、じつにこれからなのである。

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