第4回フジロック(2000)
ミュージックマガジン00年9月号掲載。
あ~あ、またやっちゃったよ。去年に続き2度目。楽しみにしていた2日目のダンス・テント、飲みすぎて記憶なし(苦笑)。卓球のDJまではなんとか覚えてるんだけどなぁ。
そんな失敗もあった今年のフジ・ロックだが、とても楽しめた。フェスの形としては昨年ですでに完成されていた感もあったが、さらに洗練されたイヴェントとなっていた。
大物外タレの出演が少なく、イヴェントのスケール感などについては、いささか物足りなかったし、ラインナップも新鮮さに欠けたものの、それぞれ興味深く個性的なメンツが揃った。こだま和文の人柄を感じさせるピースなパフォーマンスになごみ、ドライ&ヘヴィの深い音の海溝に沈み、AOAのバンド一体となったスペイシーなグルーヴに翻弄され、MCまで青筋たてて絶叫するロリンズ・バンドの気迫のほどに朝っぱらから圧倒されまくり、凡百のヒップホップ・アクトを尻目に、ポエトリー・リーディングとの境目で独自の個性を築きあげていたブルー・ハーブに説教され、レコードよりはるかに勢いがあって、ベテランらしく多芸なところも見せたモウビーにとことん踊らされたが、圧倒的だったのがROVOとモグワイ。天駆けるスピードで疾走したROVOの壮大なる音宇宙は、人智を超えたバンド・マジックを感じさせたし、モグワイのヒプノティックな轟音ギターには、ロックという音楽の根元的な魅力がすべて備わっていて、「ロックはこれさえあれば十分」とまで思わせるインパクトがあった。キー・ポイントはいずれも「反復」であり、音楽に於ける快楽とはなにか、ということに関して思いを馳せたりもした。
個人的にもっとも楽しみにしていたのがシンゴ02とレフトフィールドとフィラ・ブラジリアだったが、フィラは単なるヘタクソなフュージョンだったし、レフトフィールドはダブにいくのかテクノ/ダンスに踏みとどまるのか煮え切らず、中途半端。シンゴ02は意外にフツーなヒップホップで、レコードの衝撃を超えるものではなかったように思った。
アーティストの集客力のみに頼るのではなく、イヴェント総体として魅力的なものにしようという主催者の意図は、たとえばお化け屋敷やマッサージ・テントの設置といった遊び心あふれる企画によくあらわれていた。事後の各BBSなどをみると、アーティストへの賛美よりフェスティヴァルそのものの楽しさを語る書き込みが目立ったのは、主催者の理想が受け入れられつつある証拠だろう。もちろんぼくも来年も行くつもり。はてして何歳になるまでフル参戦できるか。いまから楽しみなのだ。
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