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2004.04.28

■輸入盤CD規制問題(7)

高橋健太郎さんからのメールのコピペ(コピペ、メール転送などは自由だそうです)。

選択肢を保護しよう!!
著作権法改正でCDの輸入が規制される?
実態を知るためのシンポジウム

期日:5月4日
場所:新宿ロフトプラスワン
時間:午後1~3時
入場無料/ドリンク代500円のみ御負担ください
司会進行:ピーター・バラカン
パネラー:
民主党 川内博史議員
音楽評論家/HEADZ代表 佐々木敦氏
輸入盤ディストリビューター、リヴァーブ副社長 石川真一氏
イースト・ワークス・エンタテインメント 高見一樹氏
音楽家 中原昌也氏
ビルボード誌日本支局 スティーヴ・マックルーア氏
ほか(現在、各方面の音楽関係者に打診中)

発起人:ピーター・バラカン、高橋健太郎
協力:藤川毅

この催しは三人の個人有志のみによって運営されます。いかなる団体とも無関係です。

 高橋さんによれば、<反対の集会ではなく、多方面からのパネラーの方々の話を聞く、「知るための」シンポジウムです>ということだ。現状を把握するために、参加をおすすめします。ぼくもできるだけ参加します。

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2004.04.27

■大貫憲章さん

 大貫憲章さんのラジオ番組『Rockin' Groove』(FM横浜84.7MHz)にゲスト出演することになった。もちろん『UK New Wave Renaissance 2004』にからめてである。2時間番組のうち後半1時間をたっぷり割いていただいた。

 大貫さんはもちろん、おなじみ『London Nite』でも知られる音楽評論家で、ぼくにとっては大先輩。ぼくがロックを聴き始めた中坊のころにはすでに『ニュー・ミュージック・マガジン』や『ミュージック・ライフ』などでバリバリ書きまくっておられた。70年代の『ニュー・ミュージック・マガジン』(現在の『ミュージック・マガジン』の前身)は、アメリカのシンガー・ソングライターなどをプッシュしていた小倉エージさんと、ブリティッシュ・ロックを推していた大貫さんが2大人気ライターで、完全に大貫さん派だったぼくは、彼のガイドでロックを知ったようなもので、そういう大恩人とこうして一緒に仕事させていただくというのは実に感慨深い。大貫さんの書いたクラッシュのファースト・アルバム『白い暴動』のオリジナル・ライナー・ノーツは、当時のパンクの現場について日本人によって書かれた文章の中でも、もっとも優れたもののひとつだ。現行の日本盤CDライナーには、大貫さんの当時のライナーと、ぼくが新たに書き下ろした文章が併載されているはずで、それはぼくにとってはとても名誉なことなのだ。

 大貫さんは今回の『UK New Wave Renaissance 2004』企画をすごく高く評価してくださり、ラジオでもちょこちょこかけていただいているようで、別の番組でもゲストに呼んでいただいた。本当に足を向けて寝れません。

 大貫さんはとにかく洋楽のロックを愛していて、ロックといえば邦楽という時代になり、洋楽を聴く若者がどんどん減っている現状を憂えている。今回の輸入盤規制問題についてはお話していないが、リスナーの洋楽離れを加速するような動きには、心を痛めておられるだろうと思う。

 ぼくがやった大貫さんのインタヴューはこちら。ほかにこんな記事もある。

 『Rockin' Groove』のO.A.は、今週金曜(4月30日)24:00~26:00。ぜひ御一聴を。

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■P.R.O.M.

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 ライター田口和裕さんのパーティー、P.R.O.M.で回すことになりました。パーティーのコンセプトは「ベタなロックで楽しく踊って飲んでしゃべろう」というものだそうです。ぼくもそういうDJってしばらくしていなかった気がするので、楽しみにしてます。今からスケジュールに入れておきましょう。

5/22(Sat) 22:00~4:30
at ROCK PLACE CURRENT
新宿区西新宿7-5-6 ダイカンプラザ756 2F
2000円 (2drinks)
DJ's : junne,omo*8,tag
Guest DJ : 小野島大

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2004.04.26

■Gene Simmons

 最近縁がなかった「uv」という雑誌で久々に長い原稿を書いたのでパラパラめくっていたらキッスのジーン・シモンズと大槻ケンヂの対談が載っていて、これが爆発的におもしろい。
 さすがに大槻ケンヂ、洋楽なんてほとんど聴いたことがないであろう読者層を考えてか、音楽のことなどほとんどまったく触れず、もっぱらグルーピーなどオンナ関係とカネの話をひたすらツッコミまくり。シモンズも心得たもので、こちらの期待通りのお答えでたっぷり楽しませてくれる。あまりに味わい深い名言連発でここにいちいち転載できないが、いくつか抜粋。

大槻「つき合った女性たちの写真を撮り続けておられるという噂がありますけど、それは今でも?」
シモンズ「続けているよ。(中略)観光客がどこかへ行って帰ってきたとき”こんな所に行ってきたんだよ”とまず見せてくれるのは写真だろ? そういう意味で、私は旅行者と同じなんだ。訪れた場所の写真を撮る。思い出のためにね。(中略)で、一緒に”イケた”ら写真をとる。何千もの写真があるよ」
大槻「実は僕も若い頃に真似をして(中略)だけど撮った写真を全部カノジョに見つかりまして……大変なことになりました(笑)」
ジーン「問題の根源を理解してないな。要するにガールフレンドをひとりしか作らないからそういう目に遭うんだ。多くの女性と同時につき合っていればそんなことにはならない。(中略)この世の中で”あなた、今日はどこへ行くの?”ってキミに訪ねる権利を持っている女性は、唯一、キミを生んだ母親だけだ

あるいは

「結婚が問題になるのは一方が男だからであり、そもそも離婚の最大の原因は、結婚なんだ」
 
 いやあ、勉強になりますな。さすがロックンロールのワイルド・ライフの体現者。マネする気にはまったくなれんが(というかムリ)。ま、立ち読みでもしてください。ぼくがやったスチャダラパーのインタヴューも載ってます。

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■David Sylvian

 4月23日(金)@人見記念講堂。

 何年ぶりに見るのかな。新作の好評を受けての来日だけに、過去に見たこの人のどのライヴよりも、男の客が多い。毎回おなじみの花束を抱えた女性の姿もなく、じつに地味なライヴ。会場の関係もあろうが、出音も小さく、ぼそぼそと呟くような歌いぶりは相変わらず。前半は新作の雰囲気そのままのエレクトロニカ中心の作りで、じつに繊細かつ精妙な演奏だけど、メロディもサウンドも起伏があるほうではないから、レコードではよくてもライヴでは少々つらい。だが途中から生ギターを持ってシルヴィアンが歌い出してからは雰囲気も変わり、歌心の伝わる素晴らしい内容となった。約1時間半余り、総体としては後味のいいライヴだったと思う。
 観客が思いのほか少なく、ビョークで見たときは狭く感じた会場が、やたら広く感じた。雰囲気としては青山CAYでやるほうがふさわしいライヴでしたね。あの会場は後ろからだとすごく見づらいのでキライだけど。

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2004.04.21

■Bjork

 yahoo musicより。

 ビョークが新作で共演予定のDOKAKAという日本人アーティスト。基本的に全編アカペラの多重録音で、ニルヴァーナ、メタリカ、キング・クリムズン、スレイヤーからオールマン・ブラザーズ、マイルス・ディヴィス、スティーヴィ・ワンダー、スティーリー・ダンまでカヴァーして、自分のサイト上で公開しているが、これがかなり笑える。なんか楽器の弾けないロック初心者の中坊がよくやりそうな遊びを途方もなくグレードアップしたというか……ぼくは『スクール・オブ・ロック』でジャック・ブラック演じるニセ教師が小学生のガキにロックを教えるところを思い出してしまった(見ればわかります)。ビョークもなかなかシャレがわかるというか、ヘンな情報網を持ってますな。

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2004.04.20

■ROSSO始動

 bounce.comより。

 照井、チバ以外のメンバーはなんと、元フリクションのイマイアキノブgと、佐藤稔ds。6~7月ごろにシングルを出すらしい。へぇ……という感じ。狙いどころはこれ以上ないぐらい明快だから、前のROSSOより面白くなりそうな予感。佐藤稔、かなりの腕達者なので、照井とのコンビは最強に近いかも。
 ところでレックさんはどうしたんでしょう?

 →ロック画報編集長から指摘がありましたが、ヘッドラッシュ(レック、灰野敬二、PILL)のライヴが来週あるんですな。チケット買ったのに、すっかり忘れてた。でもこれが今後コンスタントに活動するとは思えないけど……(21日追記)

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■ダーティ・ダズン・ブラス・バンド

 新作『フューネラル・フォー・ア・フレンド』が素晴らしい。なんでミュージック・マガジンのピックアップに取り上げられないの?

 →すいません、取り上げられてました……(21日追記)

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■RADIOHEAD

 4月18日(日)@幕張メッセ。幕張メッセはいくつもホールがあるが、今回の会場はミッシェルガン・エレファントの解散ライヴをやったところ。駐車場から遠いので、あやうく開演時間に遅れそうになる。レディオヘッドも何度も見てるけど、昨年のサマーソニックはうかつにも再結成ドアーズを見てしまったので、けっこう久しぶりな気がする。

 ライヴそのものはかなり良かったと思う。でもいい意味でも悪い意味でも、安定期、成熟期に入ったバンドという印象を持ってしまった。相変わらず暗く内向的な音楽なんだけど、以前は、そうならざるをえなかった内的必然性を強く感じさせたのに、いまや一種の「芸風」になっているというか。言葉を換えて言うと定型化してスリルが失せている気がしたのである。観客も、トム・ヨークの苦悩なんか知ったことじゃなく、盛り上がるような曲でなくてもフォルテシモでラウドに鳴らされればなんでもOK、お決まり通り大騒ぎしているだけっていうか。まあキャリアを重ねたバンドなら誰でも大なり小なりそうなっちゃうんだから仕方ないか。たぶんアーティストもそれはわかっていて、あえて開き直ってエンタテインメントに徹していたような気もする。音はこの会場だからあまり良くないが、照明などヴィシュアルは素晴らしく、ショウとしては見事に完成されていた。 

 そんなわけであまり熱中もできずわりと客観的に見ていたのだが、うしろにいたバカップル、とくにオンナのほうがうるさくて参った。甲高いアニメ声で、静かな曲だろうがなんだろうがのべつまくなしにぺちゃくちゃ喋っている。それでいて演奏がフォルテシモになるとキャーとか声をあげて盛り上がって(あるいはそう振る舞って)いるのが、また腹立たしい。去年のROVOのライヴのときみたいに入れ込んで見ていたわけではないので「殺す」とまでは思わなかったけど、さすがにうっとうしい。この調子で最後まで見るのかよ、とゲンナリしたのだが、よく考えればスタンディングなんだから場所を移ればいいのだった。ぼくのいたブロックは関係者が多く、わりとすいていたので移動は簡単だったのである。つまらんオチですいません。

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2004.04.19

■もしも食糧輸入が止まったら……

 3日ぐらい前の朝日新聞の記事。

 農水省によれば、卵は10日に一個、牛乳は5日でコップ1杯、肉は10日に一回しか食べられなくなるそうだ。

 
 朝食と夕食の主食は茶わん1杯のご飯。おかずは粉吹きイモが朝夕1皿ずつのほか、朝食はぬか漬け1皿、夕食は一切れの焼き魚だけ。

 食糧輸入が完全に止まると、こういう生活になるらしい。終戦直後か? 輸入に頼らず食料自給率を高める必要があり、そのためには多くの農地がコメかイモ用に転換しなければならないと、農水省は言っている。
 そこらへんの事情には詳しくないけど、国はアメリカの農産物を輸入するため、長年減反政策を推し進めてきたんじゃなかったっけ? それとも増反に方針転換? 多くの農家は後継者問題が深刻だと聞いてるけど、そのへんはどう解決するつもりなんだろう? 

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■はぁ…………(>_<)

 金村で負けるとは……こないだロッテ清水直相手に新人で勝ったけど、そのお返しを食らったか。こりゃ3連敗濃厚。弱いチームを応援していると、すぐマイナス思考になるなあ……。

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■マリリン・マンソンが婚約

 exiciteニュースより。

 たったこれだけのニュースなのに、笑えるのはなぜだろう。ガールフレンドがいたってこと自体が驚きというか。マリマンの新婚生活。想像もつかん。

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2004.04.17

■輸入盤CD規制問題(6)

 このブログのアクセス解析を見ていると、いつも定期的に見てくれる人は別として、ここ最近の訪問者が「スクール・オブ・ロック」の検索経由で来る人と、輸入盤規制問題で来る人に大別されるのがわかる。「スクール・オブ・ロック」の新聞広告をみると、子供たちとの心のふれあいを描いた感動作というふれこみで売りたいようだ。まあ間違いじゃないが……。

 輸入盤規制問題、あちこちでリンクを張ってもらって、みんなようやく危機感を持ち始めたのはいいことだ。ただ、この問題を語ると「だから日本のレコード会社はダメなんだ」という論調になりがちではあるのだけど、ことはそう単純ではない。はっきり言ってぼくはレコード会社から(直接・間接に)仕事をもらっている立場である。ぼくに限らず、音楽業界は、レコードが売れ、レコード会社が利益を出し、そのお金が業界全体に行き渡ることで成り立っている。レコードが売れなければ、アーティストはもちろん音楽雑誌だって音楽ライターだっておまんまの食い上げなのだ。

 もちろんメジャー・レコード会社にもたれかかって成り立っている業界の構造そのものが問題なのはわかりきっているし、そういう業界構造を少しでも変えていかねばならないのは当然だ。だが、たとえばこういう企画は、やはりレコード会社の協力なしには成り立たなかったものだ。洋楽のみならずレコードの売り上げがどんどん減少する中、なんとか状況を少しでも打破したいという現場担当者の思いがこの企画を立ち上がらせたと言っていい。今回の著作権法改定にしても、法の助けを借りなければたちいかないほど、レコード会社の経営状況は逼迫しているということなのだろう。

 この件についてレコード会社の人と突っ込んだ話はしていないが、少なくとも現場で働いている人たちは、つまり音楽の現場により身近に接している人たちは、今回の著作権法改定に諸手を挙げて賛成する人たちなど誰もいないと信じる。音楽文化の伝統の蓄積は、金勘定だけでは計れないことぐらい、みなわかっているはずだ。ニュー・ウエイヴ企画だって、そういう人たちの熱意があって初めてスタートできた。だからこそ、今回の企画は絶対に成功してほしいと願っている。とはいえ、単に価格だけの比較だったら、同内容の輸入盤に対抗できるはずもない(実際、今回のラインナップ中、一番売れているのは世界初CD化で、輸入盤と競合しないスリッツだ)。そんな苦しい状況のなか、懸命に努力しているレコード会社の人もたくさんいる。だからこそ今回の輸入盤規制問題はとても残念だし、こうやって批判の論陣を張らねばならないのは、現場担当者の苦労を思うと、悲しくつらいことなのだ。

 萩原健太さんによれば、CCCD問題でレコード会社に批判的なライターや雑誌に有形無形の圧力がかけられているという話だが、今回の問題で、ぼく自身が標的になるかもという危機感がないわけじゃない。ふと気づいたらレコード会社経由の仕事は一切なくなっていた……ということだってありえない話じゃないだろう。でもま、そのときはそのときだ。

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■4月17日の日記

 明け方に就寝、11時ごろ起きてまた原稿。午後1時になって日本ハム×ロッテをテレビ観戦。3年ぶりの再起のマウンドを踏むジョニー黒木と、2年ぶりの勝利を目指すまいど岩本の対決。仕事がなければ、この試合もナマで見たかったけど……。

 試合そのものは6対2でハムの完勝だったが、途中までは前日同様、引き締まった投手戦。どちらも気持ちの入ったいいピッチングだった。岩本はけっこうあぶなっかしい投球だったが絶不調のロッテ打線の打ち損じに助けられた感じ。しかし黒木の投球はさらに圧巻だった。2回に低めのフォークを高橋信二にすくい上げられて3ランを喫してからはヒット1本も与えない完璧な内容。後をうけた中継ぎがあっさり追加点を許し試合をぶちこわしてしまったけど、ハムにとっては昨日と同様、よく勝てたなという試合だった。それにしてもここ4試合で失点がわずか5点。なんか、11日のオリックス戦で22安打15点とられて、覚醒したのか? 4連勝で去年から何度も挑んで果たせなかった5割ラインをあっさり突破、貯金1。あしたのループ先発というのが激しく不安だが、やっぱりひいきのチームが調子がいいと、野球を見るのが楽しい。

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■4月16日の日記

 金曜日(16日)は、日本ハム×ロッテ戦@東京ドームに行く。東京ドームに野球の試合を見に行くのは、ダイエーを応援していたころの対日本ハム戦以来か。いつのことか忘れたが、いずれにしろかなり前の話である。もちろん日本ハムを応援するようになってからは初めてだ。野球観戦そのものは、おととし神宮に阪神戦を見に行って以来。

 奮発して内野指定A席を買う。ビールと弁当を買って、試合開始10分前に席につく。本当はもっとはやめに行って練習から見たかったのだが、仕事が立て込んでいるので無理だった。あ、ならのんびり野球なんか見るなってツッコミはナシの方向でお願いします(笑)。なんせ応援している球団が久々に古巣で試合をするのである。だから客はそこそこ入っている。

 試合そのものは引き締まった投手戦で、ファインプレーも連発、大味な試合の多いハムにしては珍しい好ゲームだった。新人押本がバックにも助けられ初勝利。タマは決して速くないが、マウンド度胸があってコントロールがいい。打線はロッテのエース、清水の前にわずか4安打。うち2本がソロ・ホームランだったが、4本のヒット以外はまったく手も足も出なかった感じで、よく勝てたものである。8連敗中のロッテは、ヒット性の当たりを何度も好捕され、ツキがない感じだった。
 全体に淡々とした試合だったけど、ある意味で一番球場全体が湧いたのは明日の予告先発で、復活を目指すロッテ黒木の名前が呼ばれたとき。一塁側の日本ハム・ファンからもかなり大きな歓声と拍手が湧く。パ・リーグの野球を愛する人なら、チームの違いを超え、応援したいひとりのはず。相手が日本ハムじゃなければ、純粋に応援に徹することができるのに……。

 試合は2時間半ほどで終わり、即座に帰宅、明け方まで原稿。深夜に先日のパティ・スミスのインタヴューのテープ起こしがメールで届く。これがもう、感動。現場では時間がもったいないので、通訳さんには端折って訳してもらったんだけど、とにかくものすごく一杯喋ってくれて、その内容がいちいち深い。一刻もはやくこの日記を読者の人にも読んでもらいたいところだが、ひとまずさわりの一部分を。

 ロックンロールはいろいろな面を持っている音楽よ。「音楽」でもあれば「ライフスタイル」でもある。セクシーなビデオを作ったり、ドラッグを使うのもロックの一面かもしれない。でもそれは、ロックの一面にしかすぎないの。最近は、ロックの一番大切な部分があまりにも忘れられているような気がするわ。ロックは「革命の声」にもなりえる音楽なの。人を集めて一体化させる力も持っている。詩の声という一面も持っているはずだわ。もちろんイメージや、ライフスタイルといったものもかっこいいものだと思うわ。私だってボブ・ディランの服装はかっこいいと思うし。だけど、最近はロックそのものの力や音楽よりも、ライフスタイルやイメージの方が先行し過ぎているような気がするの。ロックがどれだけパワフルなものになりえるかということを思い出すべきだと思うわ。60年代がまさにそうだったじゃない。ロックは公民権運動や反ベトナム戦争のBGMだったのよ。そういったロックの可能性を思い出すこともとても大切だと私は思うのよ。人によっては「ロックは死んだ」って言う人がいるけど、私は死んだなんて思ってない。まあ、ロックは人間に殺されかけているかもしれないけれどね。(笑)でも、まだ死んだわけではないのよ。

 こういう力強い言葉をもらうと、オレも頑張らなきゃという気分になる。こういう言葉をアーティストから引きだし、多くの人たちに伝えるのが、ぼくたちの大事な役割のひとつなのだ。輸入盤規制だなんだとか、文化の破壊がどうのとか、ほんとはそんなことをこの日記で書きたいんじゃないんだよ、オレは。 

 

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2004.04.16

■輸入盤CD規制問題(5)

 藤川毅さんが民主党・川内議員に面会し、現在の状況などを聞いてこられたようだ。必読。

 藤川さん自身があかされたように、今回の改定法案を通そうとロビー活動に励んでいるのは依田巽・レコード協会会長・エイベックストラックス会長である。

 以下、藤川さんのblogから引用。

  <還流防止>や<著作権保護>が目的なのに、なぜ並行輸入CDを入れることができなくするのか? そして並行輸入する気はない(権利は行使しない)を連呼しながらも改正からその部分を省くことをこれほどまでに拒むのか? いったい誰がこの法案をごり押ししようとしているのか? それが、現在この法案に関して積極的なロビー活動しているレコード協会の依田巽会長(エイベックストラックス会長)だ。
 (中略)
 法案では、欧米からの並行輸入を止めることが出来るのだ。しかし、レコード業界としては並行輸入を止める権利はあってもその権利は行使しない。行使しないから並行輸入を差し止めることが出来る議案は通してくれと言う。もう、本来の目的は見えちゃったじゃないですか!並行輸入のCDを止めたいんですよ。評判の悪いCCCD売りたいんですよ!
(中略)
  それと、日本盤はCCCD、洋盤はCDのとき、すなわち違う規格で出来たものを同じ音楽用CDとして規制対象にするのか?という問に、同じ曲が入っていれば同一とみなす。日本盤の利益が不当に害される場合は輸入権違反に問われるとの答弁をした文化庁だが、同一楽曲が入っていればアナログ盤にも適用するという考えらしい

 それと、気になるのは、今回の改正に反対の意思を示していた大手輸入盤店が、反対することに尻すぼみの状況だと言うことだ。おそらく多くの輸入盤を卸している日本のレコード会社からの圧力があったからに違いないのだが…それにしても、そのような態度が事実なのであるとすれば、情けないことこの上ない。

 何度も言う。今回の改定法案を通したら、日本のポピュラー・ミュージック文化は、壊滅する。それどころか、日本のレコード業界(音楽業界ではない)崩壊の第一章となるのは間違いない。目先の利益(いや、それさえも疑わしい)しか考えない日本のレコード会社トップに、われわれの先輩たちが営々と築き上げてきた文化の伝統を破壊する権利はどこにもないのだ。

 音楽評論家の高橋健太郎さん村井康司さんも、この問題について発言されている。

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2004.04.15

■輸入盤CD規制問題(4)

 本日、注目の著作権法改定案についての参議院・文教科学委員会が催されたが、寝坊してストリーミングは見逃した。参院のビデオライブラリーも長いので全部チェックできてないが、要は

「現行の改定案で洋楽輸入CDの規制は可能ですが、私たちがやらないと言ってるんだからやりませんよ。いやだなあ、やりませんてば! そんなことしたらヤバイってことぐらいわかりますよ。私を信用してくださいよ。だって、海外5大メジャーだって輸出規制はしないって言ってましたよ、確か。確認中ですけど。それ以外のレーベル? さあ?」

 ということでよろしいか? 要するに事態は全然好転していないということだ。再販制度についても話が出たようだが、これに対しても言いたいことがある。それはあとでまた。

tami606の関心空間
dairy electronika blog
The Trembling of a Leaf

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■再び、中川敬からのメール

ファルージャの今

ここ数日間で、アメリカ軍により殺されたファルージャの民間イラク人は、600人
を越えている。その内、子供が120人、女性が200人。
以下は、一時停戦中のファルージャから、ラウル・マハジャンさんによる
レポート(4月12日)です。

http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/message/298

中川敬

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2004.04.14

■猫スクラッチ

dj46-thumb

 きゅっきゅきゅきゅーきゅっきゅっきゅー!

 リンク先に行って画像をクリック。

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2004.04.13

■ソウル・フラワー・ユニオン中川敬からのメール

 イラク人質事件に関してしかるべき情報を知って欲しいと思ったので、心あるサイトのリンクをここに貼っておきます。
 あまりに酷い、人質になってる3人への中傷が横行していて、すこしでも多くの人に事実を知って欲しい、との思いです。

 まず、ワールド・ピース・ナウのサイト
 これは、今現在のあらゆる反戦運動、世界の動きなどが一気に分かるサイトです。殆どの心ある反戦サイトへは、ここから飛べます。

 それと、今もイラクに入ってるフォト・ジャーナリスト森住さんのサイト
 ここでは、劣化ウラン弾が引き起こしているイラクの現状、人質になっている高遠さんの素晴らしい活動、などを知ることができます。

 ここ3日間でイラク人が600人殺されています。アメリカの独善、横行闊歩、ホンマ目に余ります。

                                           中川

●SOUL FLOWER UNION 公式サイト

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■音楽ライター養成講座

 先週水曜日に4月期が開講した音楽ライター養成講座だが、何人かの継続受講生から、「定員に達したということで受付を断られそうになった」という話を聞き、事実関係を調べていたら、今日になってコミュニティ・カレッジから回答あり。
 なんと、教室番号を定員枠の欄にそのまま記入してしまうという係員の単純ミスをチェックすることもなく、そのままうのみにして申し込み者に伝えていたらしい。
 前述の継続受講生はたまたま窓口で粘ったので受け付けてもらえたようだが、諦めて帰ってしまった人もたくさんいると思われる。まったく申し訳ありませんでした。
 まだ定員には少し余裕があります。一回目はガイダンスのみで実際の講義は始まっていないので、ぜひおはやめにお申し込みください。詳しくはここを参照。

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2004.04.12

■輸入盤CD規制問題(3)

 下の記事、すごい反響です。トラックバックやコメント、メールなど、何通ももらいました。みな危機感を持っているのだな。

 で、この件に関してネット上で意見を表明した音楽業界人の続き。

 能地祐子 
 吉本秀純
 宗像明将
 花房浩一
 中山康樹
 岡村詩野
 鈴木茂(音楽之友社・編集者)
 
 音楽業界人ではないが、
 田口和裕(パソコン・ライター)
 東浩紀(評論家)

 なお宗像さんは、このウエブログのほうで、この問題に関する情報をクリッピングされている。検索窓で「輸入」で検索すれば、まとめて見ることができる。

 時間がたつと消えてしまう掲示板で発言してる人は含みません。漏れがあるようなら、ご一報ください。また、もし自分のサイトは持っていないが、意見は発表したいという方がいれば、この記事にコメントをつけてください。
 なお小川真一さんは、この問題に関する専用掲示板を開設されている。

 音楽業界人ではないが、「newswave on line」のレギュラー・コラム執筆者・ノブユキさんも意見を表明している。

 衆議院議員・佐藤建一郎
 民主党ホームエンタテイメント議員連盟
 海外盤CD輸入禁止に反対するBLOG  

 藤川毅さんの「内外価格差なんてレコード会社が再販制で保護されているからこそ起こっているのであって、その上、著作権保護という建前で輸入盤を入れる制限を加えようなどと言う考えがホントにむかつく。(中略)著作権を武器にして、著作隣接権者(=レコード会社)に利益を誘導しようとする根性が全く持って気に入らない」という発言に全面的に同意します。

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■輸入盤CD規制問題(2)

 さて、例の問題である。もちろんこんな規制、何があろうと絶対容認できるものではない。ましてぼくは「NEWSWAVE」というマニアックな輸入盤専門のミニコミあがりの人間である。この規制の問題点については、この記事からリンクしている各サイトをみれば、ほぼ100%理解できる。まともな感覚をもった音楽ファンなら、たとえ洋楽に関心がなくても、これがどんなに馬鹿げた暴挙であるかわかるはず。

 藤川さんとのメールのやりとりで、先の記事に書いた、法案成立に向けロビー活動を積極的に展開している「某レコード会社の某氏」が判明した。音楽業界ではかなり有名な方で、名前だけは知っているが個人的にはまったく面識がない。個人的な会話の中、「ここだけの話」ということで出てきた名前なので信義上ここで実名を晒すわけにはいかないが、ヒントを挙げれば、外資系ではないが、かなり大手のレコード会社のトップにいる人だ。ぼく個人は仕事上も人脈上も、ほとんど縁がない会社である。この人のインタヴューが某サイトに載っているのだが、それを読むと、商売上の嗅覚は鋭いのかもしれないが音楽に対する愛情も、レコード会社の文化事業としての側面に対する理解もまったく欠如した、お金儲けしか興味のない人物であることがよくわかる。しかし、たとえ金儲けを第一に考えねばならない経営トップでも、ちゃんと音楽の現場を見ている人なら、まともなバランス感覚があるなら、この法案が良心的な音楽ファンにどれだけの反発と不信感を呼ぶか、ポピュラー音楽の状況をどれだけ荒廃させるか、わからないはずがない。世界中のさまざまな音楽をこれだけ気軽に手に入れることのできるのは日本だけだと言われるが、そういう状況が根底から破壊される可能性があるのだ。そんなことも理解できない人物に日本の音楽状況をめちゃくちゃにする権利などどこにもない。いっそ実名晒しちゃいましょうよ、藤川さん。

 それからもうひとつ。レコード業界の流通に詳しい人なら誰でも知っていることだが、大手のレコード会社の輸入盤セクションは各大型チェーン店に対して、自社が日本盤発売しているCDの輸入盤を大量に、しかもきわめて安い価格で卸していて、おまけに国内盤同様、売れ残った商品の返品や交換を一定の範囲内で許していたりする。つまり大型店はデッドストックになる危険をある程度回避できるから、ただでさえ安い輸入盤を大量仕入れでさらに安く買い、安く売れるわけだ。いわば、国内盤よりはるかに安い輸入盤が大量に出回っている事態を自分で作っているのは、日本のレコード会社でもあるわけである。そんなレコード業界が、こんな理不尽な法案を通そうとしているのは、おそらく輸入盤より国内盤のほうが利益幅が大きいからだろう。
 ちなみに自ら輸入盤の卸業務の会社や通販レコード店をやっているライターの石川真一さんによれば、多くの米国盤を最安値で売るアマゾンはレコード会社輸入部からあまり輸入盤を仕入れていないらしい。ついでに言えば、アマゾンは国内盤も、確か星光堂という卸の最大手から商品を仕入れており、メーカーとは直の取引がないはず(もしかしたら一部あるかも)。つまり日本のレコード会社とあまり直接の縁がなく、しかも輸入盤部を通じての利益ももたらさないのに安売りを続けるアマゾンはいわば目の上のタンコブなのだ。意図したかどうかは別としても、法案は結果的にアマゾン叩きにもなっているのかもしれない。

 現在洋楽の日本盤CDは、安価な輸入盤に対抗するため、少しでも価格をさげ、日本先行で発売したり、日本独自のボーナス・トラックを追加したり、ライナーや対訳を充実させたりと言った努力をしている。そのままでは日本人にはなかなかわかりにくいような洋楽の魅力がきちんと日本で理解されるよう、雑誌やメディアに働きかけるなどさまざまに努力をしている洋楽担当者も多いだろう。だが今回の法案が可決され、洋楽輸入盤にも規制が適用されるということになると、ただでさえ再販価格維持制度で守られている日本のレコード業界はさらに無競争の状態に置かれることになって、そうした努力をしなくなる可能性がある。まさか急に値上げするような露骨な真似はしないと信じたいが、ボートラもライナーも対訳も要らないと思っている輸入盤購入者だけでなく、国内盤があれば多少の価格差があってもできるだけ国内盤を買うようにしているぼくのようなユーザーにも、今回の規制はきわめて大きな影響を及ぼす可能性がある。ライナーがなくなったら、仕事上でも困るしね、なんて(笑)。

 ただ、今回の件に関しては、肝心のレコード会社側からの公式なコメントがないようだ。また輸入盤の取り扱い額の大きい大型レコード店の反応もよくわからない。大手メディアもこの問題には関心が薄く(音楽業界人及び音楽ファンが多く読んでいる朝日新聞は、この問題を手遅れになる前にいちはやく取り上げるべきと、声を大にして言っておく。あの読売でさえすでにやっているのだ)、法案がどういう状況に置かれているのか、実際に法案が成立しても、各社が、多くの洋楽ファンや大得意先である大型レコード店を敵に回してまでもそれを適用して自社ライセンスの輸入盤を規制するような措置を実際にとるのかどうか(もちろん一旦法案が成立してしまえば、あとは状況の変化に応じてなし崩し的に拡大解釈されていくのが通例だから、当面は適用する気がなくても油断できないが)、不透明な部分が多すぎる。情報が少なすぎるのだ。ネットをやる若い洋楽ファンなら多くがこの問題を知っているかもしれないが、世論を作るのは、そういう人たちではないだろうし、情報の飢餓状態にある状況は、いずれにしろ良くない。そのためにも、できるだけいろいろな人にこの問題について触れてもらいたいものだ。

 この件に関してネット上で意見を表明している音楽業界人:
 藤川毅 
 北中正和
 土佐有明
 森砂里詩 
 萩原健太
 音楽業界人ではないが……
 山形浩生

 掲示板等での発言を除きます。ほかにもいらっしゃるようなら、ご一報ください。

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■最近の仕事(ライナー編)

ミッション・オブ・バーマ『オン・オフ・オン』 ライナー (4月16日発売)
http://www.bls-act.co.jp/matador/index.html

エコー&ザ・バニーメン 『オーシャン・レイン』 ライナー (4月22日発売) 
http://www.wmg.jp/products.asp?albumid=318530

エコー&ザ・バニーメン 『エコー&ザ・バニーメン』 ライナー (4月22日発売) 
http://www.wmg.jp/products.asp?albumid=318531

ガスタンク 『Dead Song』 ライナー (4月25日発売)
http://www.ymns.com/skystation/ss/

ガスタンク オリジナル・シングル紙ジャケ再発 『Mr.Gazime』 『Geronimo』 各ライナー(4月25日発売)
http://www.ymns.com/skystation/ss/

パティ・スミス 『trampin'』 ライナー  (4月28日発売)
http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/SR/PattiSmith/

PANTA & HAL 『1980X』 ライナー (6月23日発売)
http://www.hayabusa-landings.com/

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2004.04.11

■4月10日の日記

 着いたその日がオールナイトのイベントなので一分でも余計に睡眠をとらねばならないのだが、なんだかなかなか寝付かれず。機中で『半落ち』『ラスト・サムライ』『ラヴ・アクチュアリィ』、そしてまたも『スクール・オブ・ロック』と4本も見てしまい、結局一睡もしないまま東京着。『半落ち』も『ラスト・サムライ』も出来はイマイチ。』『ラヴ・アクチュアリィ』はかなり面白かった。脚本は秀逸だし演出も巧み。『スクール・オブ・ロック』は吹き替え、歌の字幕なしではなかなか良さが伝わらない。吹き替えの訳は悪くなかったが、主人公役の声優の歌唱力がいまいちなのだ。そういえば買ったばかりのiPOD、音質がいまいちなのはともかく、電池の持ちが悪すぎ。電池の取り外しができないので、替えの電池を持ち歩くわけにもいかず、海外で使うには現地用の変圧器がないと不便だ。

 帰宅したのが午後6時ちょっと前。すぐに選曲など準備してbullet'sに向かい、bug II。お客さんの入りはいまいちだったけど、楽しい一夜だった。来ていただいた方々、ありがとうございました。結局3日間で正味6時間ほどの睡眠したとっておらず、疲労と寝不足のうえ機材の調子がいまいち悪く、ぼく自身は納得いかないプレイだったけど……。次回は6~7月ぐらいと思っているが、会場も含めて仕切り直す必要ありと感じている。明け方帰宅、泥のように眠る。

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■4月7日~8日の日記(Patti Smith)

 約12時間のフライト。取材の質問など一通り考えたあと、きちんと睡眠をとろうと思うが、なかなか寝付けず。うとうとしているうち、時差の関係で、7日午前中にニューヨークJFK空港に到着。税関申告用の書類についうっかり生年月日を書き忘れただけで、別の窓口に連れていかれ、荷物をあらいざらい調べられる。そのときの会話。
「パスポートを見せろ。ここには観光で来たのか」
「ビジネスだ」
「何のビジネスできた」
「私は音楽ジャーナリストであり、アーティストの取材に来たのだ」
「IDカードはあるか」
「私はフリーランスなので持っていない」
「手持ちの現金はいくらだ」
「50ドルほどだ」
「いつまでいるんだ」
「あした帰国する」
なぜ1日しかいないんだ
「(そんなの人の勝手だろ! 大きなお世話だ)私は忙しいのだ
 なんでもマドリッドの爆破事件などのあと、急に警戒が厳しくなったらしい。行きの飛行機に乗る直前には、東南アジア~中東系の親子が、荷物を洗いざらい調べられていたし、帰りの飛行機のセキュリティ・チェックでは、クツまで脱がされた。仕方ないのかもしれないが、なんか腹が立つ。

 ようやく解放されて外に出たら迎えのクルマが待っていて(フライトの予約の関係なのか、ぼくひとりで先に飛行機に乗り、レコード会社の人はあとのフライトだった)、そのままマンハッタンのホテルへ。運転手は日本人で、あれこれ雑談。金持ちはより金持ちに、貧乏人は貧乏人のままという最近アメリカの風潮(政策)にストレスがたまっているようで、愚痴めいた話につきあう。ホテルにチェックイン、部屋で休みながら質問を考えていると、レコード会社の人たちとほかの取材陣が到着、現地の通訳さんと合流して、インタヴュー場所へ。
 取材の相手はパティ・スミス。アリスタからコロムビア/ソニーに移籍して第一弾『trampin'』 が4月28日に出る。ライナーも書いたのだが、だめもとで取材の希望を出しておいたら、思いもかけず実現したのだった。彼女に取材するのは8年前、『ゴーン・アゲイン』のとき、ロンドンでやって以来2回目である。
 インタヴュー場所は、ソーホーにある彼女のワーク・ルーム。自宅から数分のこじんまりとしたビルにある部屋で詩を書いたり絵を描いたり、さまざまな作業をそこでおこなっているようだ。2度目の取材とは言っても一回目はたったの30分ほどだったのだが、今回は結局1時間半の長い時間に渡ってたっぷり取材できた。当初の予定は1時間だったが、予想を超えて彼女は饒舌であり、娘さんとの約束を延ばしてまでも会話に応じてくれたのである。会話の詳しい内容はこれから出る各誌の記事を参照してほしいが、ぼくのジャーナリスト人生でも5本の指に入るぐらい充実した手応えの、掛け値なしに最高のインタヴューとなったと思う。とはいえそれはぼくのインタヴュアーとしての力量というより、パティ自身が表現者としてきわめて充実した状態にあり、われわれをとりまく社会状況やアートなど自らの表現にまつわるさまざまなことを自らの言葉できっちりと伝えていこうという意欲を彼女が持っていたということだ。母親を亡くし、ブッシュ政権の暴挙に心を痛めながらも、なお未来を信じて次の世代に希望を託し、声をあげ、行動することで世界を変えようとするポジティヴな姿勢は、すがすがしいまでに感動的だった。とにかく話題が多岐にわたり、しかもひとつひとつの話が深いので、ぼくの英語力と知識では手に余るような話の内容の濃さだったのである。当然ながら9.11以降のブッシュやアメリカ社会の話が中心になるが、日本を出るときにはまったく報道されていなかった邦人3人誘拐の事件をパティに知らされ、驚く一幕も。
 合計2回、たった2時間強の会話でこういうことを言うのは軽率のそしりを免れないかもしれないが、彼女はぼくが出会ったさまざまなアーティストのなかでももっともスケールの大きな人格のひとりであると思う。飾りのない人柄、人に対する気遣いの細やかさ、優しさ、鋭い洞察力と豊富な知識、しなやかでフレキシブルで、しかも決して揺るぐことのない強固な意志。現在57歳というが、とてもそうは思えない、むかしと変わらぬスリムな体型、櫛を入れないぼさぼさの髪、膝に穴があいたジーンズ、そして素晴らしく魅力的な笑顔。いや、最高の1時間半でした。あまりに深い話の連続に、どこから会話を広げていけばいいのかわからず質問に窮していると「私は日本語がわからないから言葉の響きを聞いているだけだけど、あなた、いい声してるわね」と言われたときには参りました。別れ際、「こういう話ができて、とてもいい午後だったわ。ありがとう」と言われ、詩集や画集にサインをしてプレゼントされたのみならず、新作のカヴァーに使った写真のポラロイドを記念にと手渡されたときは、ほんと、この仕事をやっていて良かったと思った。

 結局この日取材したのはぼくだけ。当初は翌日の予定だったが、土曜日までに日本に帰らなければならなかったので無理を言ってこの日に変えてもらったのが、かえって彼女が時間の余裕があるときの取材となって、結果としては吉と出たようだった。終了後は取材陣一行でディナー。ほかの取材者の方は翌日の取材ということで緊張気味なのに、ぼくひとりが解放感ですっかり酔っぱらってしまい、呆れられてしまったようだった。早々にホテルに帰るが、酔ったはずみかメガネが壊れてしまうなどあれこれトラブルでなかなか寝付けず。うとうとしたところで朝になってしまい、早々に荷物をまとめて空港へ、一路東京に帰る。なんと一泊三日というハード・スケジュールだった。

 なおここでお詫び。新作のライナーで、パティは一旦引退を決意したものの、ブッシュへの怒りで引退を撤回、新作を作ったと書いたが、本人に確認したところ、そういう(引退)言い方はしていないそうだ。最近出た「independent」誌のインタヴュー記事にそう書かれていたのだが、雑誌記事はあてにならないということか。申し訳ないです。

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■4月7日の日記

 急に出張が決まり、すべての締め切りが前倒しになって、慌ただしい1日。ライター講座4月期の第一回なので、その準備をしつつ、出張の準備、取材の前調べ、さらに原稿など。

 はやめに家を出て、池袋のさくらやで、ぶっこわれたGIGA-BEATに代わるiPODを購入。旅にはやはりCD用携帯プレイヤーより、こっちのほうが使い勝手は良さそう。

 ライター講座は新規受講生が多く、新鮮な雰囲気。年齢層もかなり幅広く、音楽的な趣味もばらばらな人たちが集まって、なかなか楽しくなりそうだ。いつになく人数も多い。なお今回コミカレの窓口で、定員に達したと言われ、受講申し込みを断られかけた人もいたようだが、人員にはまだ少し余裕があるので、迷っている人、万が一断られて諦めてしまった人も、いまからぜひ。
 さすがに翌朝はやくの出張があるので、終了後の飲み会はパスしたが、あとで聞いた話では、飲みのノリもいい子たちが多いということで、楽しみが増えた。

 帰宅して、めちゃくちゃにわかりにくい説明書に四苦八苦しながら、出張用のCD音源をiPODに取り込んだり、充電しながら引き続き取材の下準備や旅の支度など。最後に残ったミュージック・マガジンの輸入盤レビューの原稿を書いているうちに夜があけ、結局一睡もしないまま成田へ。

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2004.04.06

■海外出張決定

 木曜日早朝からNY出張が決定。着いたその日の夕方に取材、翌日早朝に帰路に着き、土曜日夕方に成田着という恐ろしいハード・スケジュールである。ひえー。水曜夜はライター講座1回目、土曜夜はオールで「bug II」がある。マジで死ぬかも

 ということで、急ぎの連絡のある方は水曜夜までにお願いします。留守電はむこうからチェックする予定です。メールは見ることができません。よろしくです。

"bug II" 

●4月10日(土)21:00~midnight
●@Bullet's (西麻布) map
●DJs:小野島 大 / 24no / 美馬亜貴子 / 中野泰博 / 小暮秀夫 / 吉村栄一 / かべ
 特別ゲストDJ:ハヤシ@ポリシックス
●Charge;2500yen with 2drinks

21:00-22:00 24no
22:00-23:00 ハヤシ
23:00-00:00 かべ 
00:00-01:00 小暮
01:00-02:00 吉村
02:00-03:00 小野島
03:00-04:00 美馬
04:00-05:00 中野
(予定なので、変更もありえます)

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■輸入盤CD規制問題(1)

 ネット上ですでに大きな波紋を呼んでいる本国会提出予定の著作権法改定(not改正)問題。ひとことで言ってしまうと、主にアジアからの安価な邦楽の逆輸入CD防止のための改定法案が、海外生産の洋楽CDを輸入制限する方向でも適用を検討中、というもの。つまり、日本盤が発売されている、あるいは日本のレコード会社がライセンスを持っている洋楽の輸入盤CDは入手不可能になる、かもしれない、という問題。ことのなりゆきに関しては、The Trembling of a LeafPblog洋楽CD輸入盤禁止か海外盤CD輸入禁止に反対するなどを参照。

 すでにぼくのところにも何通か意見を求めるメールがきている。いまちょっと忙しく、詳しい意見を述べる時間がないので、とりあえずライター、藤川毅さんのところへのリンクを張っておく。藤川さんは質問主意書を出した民主党の川内議員とお知り合いということで、さっそく、電話して情報を入手されたようだ。ぼくの意見はまた改めて。それにしても法案改定に向け積極的に動いている某レコード会社の某氏って誰だ?

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2004.04.04

■スクールオブロック三たび

MSNの特設サイト。

 映画は4月29日公開。必見ですぜ。

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■圧力鍋

 対西武一回戦(4月2日)は金村の好投で完勝。しかし翌日の2回戦はミラバルが乱調、11-9というバカ試合で競り負け。4回裏に6点をとって一旦は試合をひっくり返したのに、中継ぎがダメすぎ。せっかく前日に松坂をうまく攻略したのに、もったいない。しかしこの日はオリックスと近鉄が14-10というさらなるバカ試合を展開。今年のパはこんな試合ばかり増えそうだ。まあ面白いと言えば面白いけど。

 ある日、自宅で仕事をしていたら夕食にカレーを食べたくなる。近所にこれといったカレー屋はなく、いつもならインスタントのカレーですませるところだが、料理の心得などまるでないクセになぜか自分で作りたくなり、ネット上でレシピをあれこれ検索していたら、牛すじカレーの作り方を発見。うまそう。とってもうまそう。食べたい。とっても食べたい。しかし調理には圧力鍋というものが必要らしい。もちろんそんなもの、持ってるはずがない。あれこれ調べていたら、まともなら半日がかりで仕込むような面倒な料理も圧力鍋ならごく短時間で気軽に作れてしまうという。いまの世の中の恐ろしいところは、なにかが欲しいと思ったら、クレジットカード1枚で自宅にいながらにして、クリック1発でなんでも買えてしまうところだ。ということで、アマゾンで買える圧力鍋。ふつうのキッチン用品の販売サイトだとちょっと抵抗があるけど、CDやDVDや本と一緒に圧力鍋やフライパンやおたまが買えるのである。アマゾンで売ってるのは海外製のブランド品が多く、まめに探せばもっと安いものがあるのかもしれないが、確定申告で国税還付金が振り込まれたばかりということもあり、ついつい気が大きくなって衝動買い。ふだんはレトルトのカレーをあっためるのが精一杯なのに、いいのか? それになんか最近アマゾンでの買い物頻度が加速してるんですけど……。

 買った時点では全然気づかなかったが、2日後に届いた現物を見て、そのあまりの大きさに腰を抜かす。クラブ合宿の料理当番じゃあるまいし、どうすんだよこんなデカいの。よくよく見てみたら6Lだよ。一番安かったから反射的にこれにしたんだけど、多少値段は高くても2.5Lにしておけばよかった。しかしいまさらあとに引くわけにもいかない。思い立った日から2日が経過して、カレー食いたい欲はすっかり薄れ、新しい道具を使って目新しいことをやってみたいという衝動のみに突き動かされ、さっそく近所のスーパーで買い出し。牛すじ肉そのものは安いし、じゃがいもだのにんじんだのたまねぎだのマッシュルームだのにんにくだのドカドカ買い込んでもたいした金額ではない。

 牛すじカレーのレシピはいくつか見つけたが、これを参考にしながら、まずは牛すじ肉を圧力鍋に放り込み30分ほど圧力をかけ、取り出して一口大に切る。その間にたまねぎを別の鍋で同じ時間、こがさないように炒める。さらに野菜類の皮をむき、適当にブツ切りしたものをあわせ、肉と一緒に圧力鍋に放り込み、赤ワインと水を入れ、また加圧、待つことさらに30分。圧力を抜き、フタをあけて再び加熱し、隠し味に粉チーズなどをふりかけ、ルーを割り入れて、とろとろになるまでかき混ぜること10分。なんか、拍子抜けするほど簡単にできてしまった。しかしちょっと加圧時間が長すぎたらしく、野菜類も肉も大半が溶けてしまったのは失敗。牛すじのあのゼラチン質のモチモチした食感が味わえないのでは意味がない。味自体は、調味料や水の量などの加減がまったくわからないまま適当に作ったわりにはうまかった。さすがに牛すじなのでかなりのこってり味。自分で作ったと思うと食も進み、3杯も食べたら満腹すぎて苦しくなってきた。ルーはかなり余ったので、タッパーに入れて冷凍庫へ。けっこう面白かったので、次は筑前煮でも作りますかね。レシピ募集中。 

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2004.04.01

■音楽ライター養成講座 2004年4月期 受講生募集中

音楽ライター養成講座 2004年4月期 受講生募集中

●講師……小野島 大(音楽評論家)
●場所……西武百貨店池袋店・池袋コミュニティ・カレッジ
●開講……2003年4月7日~2004年9月15日(計12回)
●時間……毎月第1、第3水曜(祝日は除く)の午後8時15分~9時45分
●料金……36000円(新規入会は入会金6300円が別途かかります)
●定員……約40名
●問い合わせ……コミュニティカレッジ03-5949-5488


 お待ちしております。詳細はコミカレでも、小野島あてでも、お気軽にお問い合わせください。


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■3月31日の日記

 夕方に六本木で4年ぶりの新作を出すスチャダラパーの取材。この人たちには何度も取材してるけど、むかしに比べるとずいぶん社交的になったと思う。喋る内容は相変わらずスチャらしかったけどね。新作『The 9th Sense』は4月28日発売。

 終了後、本屋などで適当に時間をつぶし、新橋からゆりかもめを乗り継いで遠路はるばるスクールオブロック試写会@ZEPP東京にむかう。今回は一般観客も招待、主演のジャック・ブラックが舞台挨拶するイベントである。我ながら物好きと思う。そういえば最初に試写を見たとき、スチャのアニとシンコに出くわしたのだった。
 着席するまでの主催者のあまりの仕切りの悪さに激怒。着席したらしたで、ショウの進行の段取りの悪さに呆れていると、シナロケが登場。3~4曲演奏したあと、主演のジャック・ブラックが登場、劇中の小学生バンドのギタリスト役の男の子とともにシナロケと共演する。曲はもちろんAC/DCだ。テネイシャス・Dのライヴは2~3年前にLAで見たけど、あまり印象に残っていない。でもジャックはすごく歌がうまいので感心する。そしてさすがにコメディ・アクトとしても一流で、あんななりなのに華がある。演奏が終わるとベーシスト役の女の子、脚本で出演もしているマイク・ホワイトが登場し、司会者と質疑応答。映画『ハイ・フィデリティ』のこともよく知らないらしい司会者のピンボケぶりに少々イライラさせられたり。
 それが終わってから試写が始まるんだけど、2階席の一番上からの鑑賞で、会場の広さのわりにスクリーンが小さく、近眼のぼくにはかなりストレスがたまった。2度目の鑑賞だから、もちろん内容はあらかじめ頭には入っているんだけど。それならばと一般の観客の反応などを確かめようと思っても、2階席は関係者ばかり、一般客は1階フロアで、2階からではよくわからなかった。ちなみに映画そのものの感想はこれ
 ちなみに1階フロアには椅子を並べて、客は全員着席での鑑賞。まあ当たり前と言えばそうだが、どうせこういう会場を使うなら、オールスタンディングにすればいいのにと思った。ロックな映画なんだからね。なお、中原昌也には当然のように会いました。帰りは東京テレポート駅からりんかい線で帰ったらものの15分ほどで渋谷に着いた。

 帰宅して、オリックス×日本ハム2回戦をビデオ(HDD?)観戦。試写の合間に携帯で確認したら2-6で負けていたのでこりゃ4連敗かと思ったら、なんと逆転勝ち。口ばっかりのまいど岩本は早々にKOされ、打線は打線で17安打も打ったのに8点しかとれず9安打のオリックスとはたったの1点差、おまけに古城の2つを含む4つのエラーと試合内容はボロボロもいいところだが、まあ札幌に帰る前に1勝できてよかった。次は札幌ドームで西武と最下位争いだ(苦笑)。 

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