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2004.05.11

■5月5日(水)~11日(火)の日記

 いや、大変でしたよ、この一週間。

 シンポジウムの直前に高橋健太郎さんと相談して、シンポジウムで実態を知った次のアクションとして、音楽ジャーナリスト共同の意見書を発表しようという話になり、さっそく呼びかけ文を起草。まずシンポジウムに出席された方を中心に呼びかけ文を送り、シンポジウム終了後に、手分けして一気に知り合いのジャーナリストや出版/放送など、あらゆるメディア関係者にメール送付。メールを受け取った人がメディア関係者だけでなくレーベル関係者やマネージメント、さらにはミュージシャンまで転送してくださったため、直後からすさまじい数の賛同メールが殺到、その数はわずか5日ほどで400をはるかに超えた。それをたったひとりで処理しながら、高橋さん、藤川毅さん、鈴木茂さん、斉木小太郎さんと意見書の起草。鈴木さんのおこした文をぼくが修正し、それをまた高橋さんが直し……といった作業を繰り返す。5日(水)の夕方~夜はROVO@日比谷野音で、久々に会う友だちとつかの間の楽しい時間を過ごしたけど、帰宅直後から通常の仕事をこなしながらの作業でほとんど不眠不休の毎日。ほんとうにきつかった。

 いや、これで終わりなわけじゃなく、13日(木)は記者会見がある。記者会見で配るさまざまな資料や提案書(議員向けとか、レコード協会向けとか)の起草もあるし、取材申し込みの受付もある。それが終わっても、やることはまだまだ残っている。それがどういう形になるか、ぼくがそれにどれだけ関わっていけるか不明だけど、楽しみなのだ。

 それにしてもここに載っている署名者リストをみても、その数には驚かされる。わずか一週間ほどの間に、これだけの数のジャーナリスト/音楽業界人が団結したのは、おそらく過去にほとんど例がないと思う。こうした形での「団結」にシニカルな人もいるだろうし、立ち上がるのが遅すぎるという声もあるが、ジャンルも趣味も立場も思想も感性も年齢もちがう人たちが、法案をなんとか食い止めようという意志で一致し、短時間の間に集まった。その意味は小さくない。もちろんこれに満足するのではなく、これは始まりなのだ。

 それにしても名前と文章しか見たことのない大先輩の大御所評論家から、立て続けにジカ電がかかってきたときはアワ食った。ぼくは年齢のわりにライターとしてのキャリアは浅いから、同年輩や年上の評論家の人にはあまり面識がないのだ。年輩の方はPCなどお持ちでなく、メールなんて姑息なものはなさらないので、ファックスと電話のみであれこれやりとりをするのはなかなか楽しかった。

 しかし今回のようなことは、ネット/メールというものがなければ、とても不可能だったにちがいない。一部の役人などがこっそりと法案を作り、ダマテンでさっさと成立させようとしたらバレてしまい、ネットでさらされて一気に広まってしまった。ブログという新しいメディアも、情報の伝達速度を加速している。そして今回の呼びかけにしても、コピペでBCCで一斉送信、それをうけてまた一斉送信、という具合にねずみ算的に広まっていく。ファックスと電話のやりとりだけでは、一ヶ月たっても二ヶ月たっても、こんな数は集まらなかったはずだ。すごい。だが恐ろしい時代になったものである。

 今回のことで注意して欲しいのは、現在署名に参加していないからといって、その人が即法案に賛成だとか、業界の犬だとか、そういう短絡的な反応は禁物だということ。署名の意向を示していても、まだ最終的な文面を確認しておらず、こちらの判断で名前を外している方もたくさんいるし、たまたまメールが回っておらず、今回の意見書についてご存知ない方もたくさんおられるはず。だからリストはどんどん増え続けている。確かにぼくの親しい、あるいは信頼する評論家などが呼びかけに沈黙しているのはちょっと残念な気もするが、もともとライターなんて団体行動が苦手な一匹狼だからフリーランスでやってるわけで、こういう一種の政治運動みたいなことに抵抗を示す人もたくさんいるだろう。

 ともあれたまりっぱなしで全然はかどらない仕事や、あれこれ進めなければいけない計画もあり、おまけに今月末から来月にかけて、ちょっと長めの出張も決まった。やることいっぱい。だがカラダはひとつ。さて、仕事に戻るか。

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コメント

こんにちは。
毎日欠かさず見させていただいています。更新するたびに増える賛同者の人数に嬉しく非常に頼もしく思っています。

私もできることはしようと思っていますが、私は法律を学んでいるものなので、この件に関しては、侵害される私たちの権利をどのように表現すれば、相手にとっても重要な意見となるかを考えています。
自分も音楽を本当に必要としているものなので、私にとってあまりに当然な気持ちが、政治家の方にはなかなか分かっていただけないということが悲しいです。
それでも、その人達を説得しなければいけないので、これだけ多くの反対者がいるということに加えて、さらに「侵害される権利」というものを、明確に伝えることができたらと思っています。

22日は小野島さんがDJをされるということなので、新宿のほうへもお邪魔しようと思っています。
お忙しいと思いますが、くれづれもお身体を大切になさってください。

投稿: Julien | 2004.05.13 16:31

小野島さんご苦労さまです。皆さんの行動を受けて自分も政治的なことに最初は抵抗を覚えつつ「出来ることはしないとな」と再認識しております。
沢山の方に声をかけるとなると、無関心な人も大勢いるかと思います、自分も今はそのような経験の真っ最中です。どうかお体に気をつけて…

投稿: HIDEMUZIC | 2004.05.13 01:16

何か行動しようとなさってるけど、なんだろー?と
思っていたら全然別の人のサイトで
今回の声明のことを知りました。

>今回のことで注意して欲しいのは、
現在署名に参加していないからといって、
その人が即法案に賛成だとか、業界の犬だとか、
そういう短絡的な反応は禁物だということ

身に染みる発言です…。
けど署名に好きな方の名前を発見してちょっとうれしくなる
自分もおります。
記者会見、いろんなところで取り上げてもらえるといいですよね。
朝に蝶ネクタイの人が「次は興味深いニュースです」と伝えてくれないでしょうか……。

小野島さん、どうぞお体ご自愛くださいませ。
日ハム、札幌だと調子いいみたいですよ。

投稿: つくし | 2004.05.12 09:37

いつも輸入CD規制問題に関しての動きがないかなと

欠かさず見ております。

色々と問題が山積しており、ご苦労のことと思いますが

小島さん、お体にお気を付けてください。

投稿: hideaki | 2004.05.11 22:05

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