2004.08.10

■Free Music Watchdog

 改定著作権法の悪用や輸入権行使による並行輸入のストップなど、行きすぎた著作権管理による音楽の自由の阻害を監視するためのネットワーク「Free Music Watchdog」がスタートします。それにともない、blog「私たち音楽関係者は、著作権法改定による輸入CD規制に反対します」は、「 Free Music Watchdog : 音楽メディア関係者有志による情報中継所」としてリニューアルしました。詳しくはリンク先を参照してください。

 闘いは、これからです。

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2004.07.01

■懸念していた通り

 万来堂日記さん経由で今日知った、gtk's memoさんの文章

先日、東京税関の現役の統括審査官にカマを掛けたらあっさりボロを出しやがった。

「改正著作権法により、 音楽CDの輸入に制限が掛けられるようになったが、アジア諸国からCDを輸入するにはどうすればいいのか」 と問うたところ、こともあろうに

「 アジア諸国からのCDは輸入できない。並行輸入もだめ。所有権の放棄を求めることになるだろう。」


と返答しやがった。


 記事が書かれたのは6月11日。法案成立のわずか一週間後のことである。gtkさんは、問われた審査官が環流と並行輸入をごっちゃにしている雰囲気もあった、と書き添えておられるが、今後文化庁に対して法案運用にあたってのガイドライン作りを求めていくにしても、現場の税関職員がガイドラインに沿った適切な対応をとっているかどうか、監視していく必要がありそうだ。それができなければアジアン・ポップというジャンルは死滅する

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2004.06.09

■ほんとうにおつかれさまでした

 「海外盤CD輸入禁止に反対する」が6月16日に閉鎖。

 一般音楽ファンの法案反対の署名とりまとめをいちはやく実行されていたこのサイト。最終的な署名者は59,050名に達したという。法案成立を受け、所期の目的に沿い国会閉会の6月16日にあわせ、サイトを閉鎖するとのこと。

 われわれなどよりはるかに早くから、困難な活動を展開してこられたこの方のご努力がなければ、反対運動がここまで盛り上がることは絶対ありえなかった。知名度に頼ったわれわれの活動に対して徹底した草の根の運動、筆舌に尽くしがたいご苦労があったと思う。彼がとりまとめた59,050名の意志は、これからも反対運動の大きな力となるはずだ。ほんとうにおつかれさまでした。そして、ありがとうございました。

 

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2004.05.26

■いろいろ出てます

「Yomiuri Weeklyl

「東京新聞」社説

「Musicman-NET」

 「Musicman」というのは音楽業界人が多く読んでいる業界誌。

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2004.05.24

■文化庁、レコード協会に質問状出しました。

 詳細はこちら

 しかし内容証明郵便って、手続きめんどくさすぎ。海外出張前の貴重な時間が………。

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2004.05.21

■アマゾン

 ついにアマゾンが反対表明。

 レコード、本、PCソフトなど、ぼくがもっとも利用しているネットショプ、アマゾンが、ついに意志表明した。いつかこのブログでも「この法案は結果としてアマゾン叩きになってる」と指摘したが、こうして大きな小売店が懸念を表明したのは大きい。

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2004.05.20

■とにかく時間がないんですが

 風雲急を告げてきましたね。文化庁の役人への取材記事や、レコード協会広報部への取材記事「洋楽輸入盤に関するRIAAの考え方について」、先日ぼくと鈴木カツさんでお会いした河野太郎議員の発言(16日付と19日付)と、それに対する小倉秀夫弁護士のメールなど。これらについては、高橋健太郎さんや藤川毅さんをはじめ、さまざまな論客が論評を加えているので、ここで触れない。ひとつわかってきたのは、どうやら日本レコード協会や文化庁は、「邦楽の環流盤」ではなく「発展途上国からの輸入盤」一般を輸入禁止にしたいらしい、ということ。そして日本レコード協会や文化庁、河野議員を始めとする自民党の説明では、この法案に反対する人たち(それはつまり、自分のお金でレコードを買ったことのある人、ということだ)を納得・安心させうることなどとても不可能、ということだ。
 しかし、むこう側が相当焦りだしていることは確か。2ヶ月前の段階ではほぼ無風状態で可決されるはずだった今回の法案が、ここまで問題化するとは予想もしていなかったはず。各議員やレコ協、文化庁、各メディアに抗議や陳情や意見のメールや手紙を送り続けた人たち、1万人を超える反対署名者たち、そして反対声明を出した650人を超える音楽関係者、そしてネット上などで反対の意志を表明した人たちなど、すべての人たちの力で、どうやら少しは流れを押し返せそうな状況になっている。だがまだ足りない。あともう少しだ。

 どうやら法案は5月28日に衆議院で審議が開始されるようだ。そして6月初頭には審議が終わる。すでに水面下ではさまざまな動きや取り引き、根回しなどがおこなわれている。まさに政治の世界。来週後半から海外出張が決まっていて、その様子をすべて見届けることができないのが口惜しいが、ぜひこのブログを読んでいる人は、最後の最後まであきらめず、自分のできる方法で意志表示をして、ひとりでも多くの人にこの問題を広め、政治家たちや文化庁の役人たち、そして日本レコード協会へプレッシャーをかけ続けて欲しい。ぼくもやれることはやっていきます。

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2004.05.11

■私たち音楽関係者は、著作権法改定による輸入CD規制に反対します

音楽が殺される……?

法律によるCDの輸入規制に私たちは反対します。

現在国会に「著作権法の一部を改正する法立案」が提出されていますが、そこには世界各国の音楽レコードの輸入が禁止できる条項が含まれています。当初、それは主にアジア生産の安価な邦楽CDの逆輸入を規制するためのものと説明されていました。ところが国会の答弁の過程で、日本の音楽ファンが日頃から親しんでいる欧米などからの洋楽の輸入盤CDも「輸入権」というものによって輸入禁止されてしまうことが明らかになったのです。つまり……

●音楽を自由に聴けなくなる?

 欲しいCDが買えなくなったり、いつのまにか高くなっていたり

 これまでふつうに買えていた洋楽の輸入盤が、買えなくなる可能性があります。
 日本発売されている作品の輸入盤が、レコード会社が「輸入権」を行使すると、輸入禁止になります。まだ日本発売されていなくても、日本発売された瞬間に、売ることばかりでなく、在庫を所持していることも違法になるので、日本発売予定がある作品の海外盤は、事実上、輸入することができません。買いたいCDがあるのに、日本盤も輸入盤もなくて、どこを探しても買えなくなるということも起きるのです。
 日本発売予定がなくても、いつ、日本盤が出て、違法行為とみなされるか分からないので、レコード店や輸入業者は、これまでのように世界中のさまざまなCDを自由に輸入することが困難になります。輸入盤の種類は大きく減り、値段はとても高くなるでしょう。

 個人輸入は認められています。でも、個人使用のためのCDであることが証明されないと、自分で聴くために海外で買ってきたCDや、海外から通販で買ったCDが、税関で差し止められたり没収されたりするかもしれません。

 私たちは、消費者に多大な不利益を強いる法案の内容に強い危惧を持っています。

●ぜんぜん話が違うよ! 

 法案の目的はアジアの安い邦楽CDの逆輸入防止じゃなかったの?

 文化庁は、ずっとそう説明し続けています。でも法案では、邦楽の逆輸入盤と洋楽の輸入盤を区別していません。邦楽CDの年間売り上げは、1億7000万枚。邦楽の逆輸入CDやカセットは68万枚。そのたったの68万枚を防ぐという名目で、年間6000万枚を売り上げる洋楽の輸入盤まで規制しようとしているのです。
 参議院では、日本レコード協会から「一般の輸入盤を規制するつもりはない。アメリカの大きなレコード会社もそう言っていると聞いている」という旨の発言がありました。ところが、その後になって「日本政府に対して、楽曲の種別を問わず輸入を制限することを要求する」という、全米レコード協会と世界レコード制作者協会からの強硬な意見書が文化庁に送られていたことが判明しました。

 私たちは、この矛盾を許容できません。アジア盤の邦楽CDの逆輸入防止を目的とするならば、それを法案に明文化することを求めます。

●音楽に国境を作るな!

 音楽ってもっと自由で多彩で豊かなものだったはず

 音楽は言葉や主義主張や文化風習を超えた何かを、私たちに語りかけてくれます。そうしたさまざまに異質な価値観がぶつかりあい、混ざり合うことで、より自由で多彩で豊かな音楽が、世界中で作られてきたのです。
 現在の日本では、世界中のさまざまな音楽のCDが気軽に入手できます。それは、過去何十年にも渡って日本の音楽ファンが作り上げてきた「輸入盤」文化の賜です。日本のアーティストたちは、そんな素晴らしい環境で音楽を聴き、血肉としながら、新たな自分たちの音楽を作ってきました。しかし法案がこのまま成立すると、そうした環境が失われる可能性があります。それは邦楽を含めた日本の音楽文化と音楽産業全般の衰退に繋がりかねません。

 このように、日本の音楽文化の未来に、消費者の利益に、大きな打撃を与える輸入盤の規制に、私たちは強く反対します。

音楽関係者一同

署名者リストなど詳細はこちら

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2004.05.06

■輸入盤CD規制問題(9)

 先日のシンポジウムの感想など書きたいのが、あるアクションを立ち上げたことで、目の回るような忙しさとなって、とてもゆっくり書いているヒマがない。

 そのアクションとは、シンポジウムで実態を知ったあとに当然やるべき行動。今回の著作権法改定は、自腹を切ってレコードを買っているまっとうな音楽ファンなら、賛成などしようがないものだ。むしろ実態を知るにつれ、絶対に阻止しなければならないと痛感する。
 現在ぼくと、数人の有志を中心に、動いている最中だ。こちらの予想/期待をはるかに上回る速度で、その波は広がりつつある。そのスピードが、今回の事態の深刻さを物語っている。
 近々詳細は発表できると思う。いま、ぼくたちがやれることをやる。いまは、それしかない。

……ま、そのおかげで全然仕事が手に付かないわけですが。とほほ……。

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2004.05.02

■輸入盤CD規制問題(8)

 先日この問題に関して業界の友人といろいろ話したところ、どうやれば事態の最悪化を止められるか、という点について、いくつか示唆的な意見が出てきた。酒の席での思いつきみたいなものだから実現性は疑問だし、もしかしたら根本的に勘違いしている可能性もあるが、とりあえず4日のシンポジウムに向けて、話を整理しておく。

 まず、日本向けの輸出盤が制限され、アメリカでのCD生産量が落ちることになると、アメリカのCDプレス工場で働く人たちの仕事量が減る可能性がある。日本向けの輸出盤が全生産量のうちどれぐらいの割合なのかわからないが、工場従事者の賃金に響くほどの割合なら、日本への輸出制限は、アメリカの労働者の権利を侵害するものとして問題になるのではないかという見方。このあたりの事情に詳しい人に、意見を聞いてみたいところ。

 それからもうひとつ。今回の件をアメリカやイギリスのメジャー・アーティストに直接訴え、アーティストからレコード会社に圧力をかけてもらうという手もある。実際アメリカ盤が売れようが日本盤が売れようがアーティストの取り分がさほど変わらないのであれば、アーティストによっては真剣に話を聞いてくれるかもしれない。自分の取り分が変わらないのであれば、できるだけ安い値段でCDを売りたいと思うアーティストは多いはずだし、こういう問題で自らのユーザー・フレンドリーな姿勢をアピールしたい人もいるはずだ。ブライアン・メイが日本のファンからのメールでCCCD問題を知り、自分のウエブ・サイトで抗議したという例もあるし、やってみる価値はある気がする。

 4日のシンポジウムに関して、もう一度告知しておく。もちろんぼくも行くつもりだが、かなりはやめに行って並ばないと、入場できなくなる予感……

選択肢を保護しよう!!
著作権法改正でCDの輸入が規制される?
実態を知るためのシンポジウム

期日:5月4日
場所:新宿ロフトプラスワン
時間:午後1~3時
入場無料/ドリンク代500円のみ御負担ください
司会進行:ピーター・バラカン
パネラー:
民主党 川内博史議員
音楽評論家/HEADZ代表 佐々木敦氏
輸入盤ディストリビューター、リヴァーブ副社長 石川真一氏
イースト・ワークス・エンタテインメント 高見一樹氏
音楽家 中原昌也氏
ビルボード誌日本支局 スティーヴ・マックルーア氏
「REMIX」誌スーパーバイザー 野田努氏
音楽評論家/エンジニア&プロデューサー 高橋健太郎

発起人:ピーター・バラカン、高橋健太郎
協力:藤川毅

この催しは三人の個人有志のみによって運営されます。いかなる団体とも無関係です。

 なお当日はストリーミング中継もあり。こちらを参照。


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2004.04.28

■輸入盤CD規制問題(7)

高橋健太郎さんからのメールのコピペ(コピペ、メール転送などは自由だそうです)。

選択肢を保護しよう!!
著作権法改正でCDの輸入が規制される?
実態を知るためのシンポジウム

期日:5月4日
場所:新宿ロフトプラスワン
時間:午後1~3時
入場無料/ドリンク代500円のみ御負担ください
司会進行:ピーター・バラカン
パネラー:
民主党 川内博史議員
音楽評論家/HEADZ代表 佐々木敦氏
輸入盤ディストリビューター、リヴァーブ副社長 石川真一氏
イースト・ワークス・エンタテインメント 高見一樹氏
音楽家 中原昌也氏
ビルボード誌日本支局 スティーヴ・マックルーア氏
ほか(現在、各方面の音楽関係者に打診中)

発起人:ピーター・バラカン、高橋健太郎
協力:藤川毅

この催しは三人の個人有志のみによって運営されます。いかなる団体とも無関係です。

 高橋さんによれば、<反対の集会ではなく、多方面からのパネラーの方々の話を聞く、「知るための」シンポジウムです>ということだ。現状を把握するために、参加をおすすめします。ぼくもできるだけ参加します。

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2004.04.17

■輸入盤CD規制問題(6)

 このブログのアクセス解析を見ていると、いつも定期的に見てくれる人は別として、ここ最近の訪問者が「スクール・オブ・ロック」の検索経由で来る人と、輸入盤規制問題で来る人に大別されるのがわかる。「スクール・オブ・ロック」の新聞広告をみると、子供たちとの心のふれあいを描いた感動作というふれこみで売りたいようだ。まあ間違いじゃないが……。

 輸入盤規制問題、あちこちでリンクを張ってもらって、みんなようやく危機感を持ち始めたのはいいことだ。ただ、この問題を語ると「だから日本のレコード会社はダメなんだ」という論調になりがちではあるのだけど、ことはそう単純ではない。はっきり言ってぼくはレコード会社から(直接・間接に)仕事をもらっている立場である。ぼくに限らず、音楽業界は、レコードが売れ、レコード会社が利益を出し、そのお金が業界全体に行き渡ることで成り立っている。レコードが売れなければ、アーティストはもちろん音楽雑誌だって音楽ライターだっておまんまの食い上げなのだ。

 もちろんメジャー・レコード会社にもたれかかって成り立っている業界の構造そのものが問題なのはわかりきっているし、そういう業界構造を少しでも変えていかねばならないのは当然だ。だが、たとえばこういう企画は、やはりレコード会社の協力なしには成り立たなかったものだ。洋楽のみならずレコードの売り上げがどんどん減少する中、なんとか状況を少しでも打破したいという現場担当者の思いがこの企画を立ち上がらせたと言っていい。今回の著作権法改定にしても、法の助けを借りなければたちいかないほど、レコード会社の経営状況は逼迫しているということなのだろう。

 この件についてレコード会社の人と突っ込んだ話はしていないが、少なくとも現場で働いている人たちは、つまり音楽の現場により身近に接している人たちは、今回の著作権法改定に諸手を挙げて賛成する人たちなど誰もいないと信じる。音楽文化の伝統の蓄積は、金勘定だけでは計れないことぐらい、みなわかっているはずだ。ニュー・ウエイヴ企画だって、そういう人たちの熱意があって初めてスタートできた。だからこそ、今回の企画は絶対に成功してほしいと願っている。とはいえ、単に価格だけの比較だったら、同内容の輸入盤に対抗できるはずもない(実際、今回のラインナップ中、一番売れているのは世界初CD化で、輸入盤と競合しないスリッツだ)。そんな苦しい状況のなか、懸命に努力しているレコード会社の人もたくさんいる。だからこそ今回の輸入盤規制問題はとても残念だし、こうやって批判の論陣を張らねばならないのは、現場担当者の苦労を思うと、悲しくつらいことなのだ。

 萩原健太さんによれば、CCCD問題でレコード会社に批判的なライターや雑誌に有形無形の圧力がかけられているという話だが、今回の問題で、ぼく自身が標的になるかもという危機感がないわけじゃない。ふと気づいたらレコード会社経由の仕事は一切なくなっていた……ということだってありえない話じゃないだろう。でもま、そのときはそのときだ。

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2004.04.16

■輸入盤CD規制問題(5)

 藤川毅さんが民主党・川内議員に面会し、現在の状況などを聞いてこられたようだ。必読。

 藤川さん自身があかされたように、今回の改定法案を通そうとロビー活動に励んでいるのは依田巽・レコード協会会長・エイベックストラックス会長である。

 以下、藤川さんのblogから引用。

  <還流防止>や<著作権保護>が目的なのに、なぜ並行輸入CDを入れることができなくするのか? そして並行輸入する気はない(権利は行使しない)を連呼しながらも改正からその部分を省くことをこれほどまでに拒むのか? いったい誰がこの法案をごり押ししようとしているのか? それが、現在この法案に関して積極的なロビー活動しているレコード協会の依田巽会長(エイベックストラックス会長)だ。
 (中略)
 法案では、欧米からの並行輸入を止めることが出来るのだ。しかし、レコード業界としては並行輸入を止める権利はあってもその権利は行使しない。行使しないから並行輸入を差し止めることが出来る議案は通してくれと言う。もう、本来の目的は見えちゃったじゃないですか!並行輸入のCDを止めたいんですよ。評判の悪いCCCD売りたいんですよ!
(中略)
  それと、日本盤はCCCD、洋盤はCDのとき、すなわち違う規格で出来たものを同じ音楽用CDとして規制対象にするのか?という問に、同じ曲が入っていれば同一とみなす。日本盤の利益が不当に害される場合は輸入権違反に問われるとの答弁をした文化庁だが、同一楽曲が入っていればアナログ盤にも適用するという考えらしい

 それと、気になるのは、今回の改正に反対の意思を示していた大手輸入盤店が、反対することに尻すぼみの状況だと言うことだ。おそらく多くの輸入盤を卸している日本のレコード会社からの圧力があったからに違いないのだが…それにしても、そのような態度が事実なのであるとすれば、情けないことこの上ない。

 何度も言う。今回の改定法案を通したら、日本のポピュラー・ミュージック文化は、壊滅する。それどころか、日本のレコード業界(音楽業界ではない)崩壊の第一章となるのは間違いない。目先の利益(いや、それさえも疑わしい)しか考えない日本のレコード会社トップに、われわれの先輩たちが営々と築き上げてきた文化の伝統を破壊する権利はどこにもないのだ。

 音楽評論家の高橋健太郎さん村井康司さんも、この問題について発言されている。

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2004.04.15

■輸入盤CD規制問題(4)

 本日、注目の著作権法改定案についての参議院・文教科学委員会が催されたが、寝坊してストリーミングは見逃した。参院のビデオライブラリーも長いので全部チェックできてないが、要は

「現行の改定案で洋楽輸入CDの規制は可能ですが、私たちがやらないと言ってるんだからやりませんよ。いやだなあ、やりませんてば! そんなことしたらヤバイってことぐらいわかりますよ。私を信用してくださいよ。だって、海外5大メジャーだって輸出規制はしないって言ってましたよ、確か。確認中ですけど。それ以外のレーベル? さあ?」

 ということでよろしいか? 要するに事態は全然好転していないということだ。再販制度についても話が出たようだが、これに対しても言いたいことがある。それはあとでまた。

tami606の関心空間
dairy electronika blog
The Trembling of a Leaf

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2004.04.12

■輸入盤CD規制問題(3)

 下の記事、すごい反響です。トラックバックやコメント、メールなど、何通ももらいました。みな危機感を持っているのだな。

 で、この件に関してネット上で意見を表明した音楽業界人の続き。

 能地祐子 
 吉本秀純
 宗像明将
 花房浩一
 中山康樹
 岡村詩野
 鈴木茂(音楽之友社・編集者)
 
 音楽業界人ではないが、
 田口和裕(パソコン・ライター)
 東浩紀(評論家)

 なお宗像さんは、このウエブログのほうで、この問題に関する情報をクリッピングされている。検索窓で「輸入」で検索すれば、まとめて見ることができる。

 時間がたつと消えてしまう掲示板で発言してる人は含みません。漏れがあるようなら、ご一報ください。また、もし自分のサイトは持っていないが、意見は発表したいという方がいれば、この記事にコメントをつけてください。
 なお小川真一さんは、この問題に関する専用掲示板を開設されている。

 音楽業界人ではないが、「newswave on line」のレギュラー・コラム執筆者・ノブユキさんも意見を表明している。

 衆議院議員・佐藤建一郎
 民主党ホームエンタテイメント議員連盟
 海外盤CD輸入禁止に反対するBLOG  

 藤川毅さんの「内外価格差なんてレコード会社が再販制で保護されているからこそ起こっているのであって、その上、著作権保護という建前で輸入盤を入れる制限を加えようなどと言う考えがホントにむかつく。(中略)著作権を武器にして、著作隣接権者(=レコード会社)に利益を誘導しようとする根性が全く持って気に入らない」という発言に全面的に同意します。

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■輸入盤CD規制問題(2)

 さて、例の問題である。もちろんこんな規制、何があろうと絶対容認できるものではない。ましてぼくは「NEWSWAVE」というマニアックな輸入盤専門のミニコミあがりの人間である。この規制の問題点については、この記事からリンクしている各サイトをみれば、ほぼ100%理解できる。まともな感覚をもった音楽ファンなら、たとえ洋楽に関心がなくても、これがどんなに馬鹿げた暴挙であるかわかるはず。

 藤川さんとのメールのやりとりで、先の記事に書いた、法案成立に向けロビー活動を積極的に展開している「某レコード会社の某氏」が判明した。音楽業界ではかなり有名な方で、名前だけは知っているが個人的にはまったく面識がない。個人的な会話の中、「ここだけの話」ということで出てきた名前なので信義上ここで実名を晒すわけにはいかないが、ヒントを挙げれば、外資系ではないが、かなり大手のレコード会社のトップにいる人だ。ぼく個人は仕事上も人脈上も、ほとんど縁がない会社である。この人のインタヴューが某サイトに載っているのだが、それを読むと、商売上の嗅覚は鋭いのかもしれないが音楽に対する愛情も、レコード会社の文化事業としての側面に対する理解もまったく欠如した、お金儲けしか興味のない人物であることがよくわかる。しかし、たとえ金儲けを第一に考えねばならない経営トップでも、ちゃんと音楽の現場を見ている人なら、まともなバランス感覚があるなら、この法案が良心的な音楽ファンにどれだけの反発と不信感を呼ぶか、ポピュラー音楽の状況をどれだけ荒廃させるか、わからないはずがない。世界中のさまざまな音楽をこれだけ気軽に手に入れることのできるのは日本だけだと言われるが、そういう状況が根底から破壊される可能性があるのだ。そんなことも理解できない人物に日本の音楽状況をめちゃくちゃにする権利などどこにもない。いっそ実名晒しちゃいましょうよ、藤川さん。

 それからもうひとつ。レコード業界の流通に詳しい人なら誰でも知っていることだが、大手のレコード会社の輸入盤セクションは各大型チェーン店に対して、自社が日本盤発売しているCDの輸入盤を大量に、しかもきわめて安い価格で卸していて、おまけに国内盤同様、売れ残った商品の返品や交換を一定の範囲内で許していたりする。つまり大型店はデッドストックになる危険をある程度回避できるから、ただでさえ安い輸入盤を大量仕入れでさらに安く買い、安く売れるわけだ。いわば、国内盤よりはるかに安い輸入盤が大量に出回っている事態を自分で作っているのは、日本のレコード会社でもあるわけである。そんなレコード業界が、こんな理不尽な法案を通そうとしているのは、おそらく輸入盤より国内盤のほうが利益幅が大きいからだろう。
 ちなみに自ら輸入盤の卸業務の会社や通販レコード店をやっているライターの石川真一さんによれば、多くの米国盤を最安値で売るアマゾンはレコード会社輸入部からあまり輸入盤を仕入れていないらしい。ついでに言えば、アマゾンは国内盤も、確か星光堂という卸の最大手から商品を仕入れており、メーカーとは直の取引がないはず(もしかしたら一部あるかも)。つまり日本のレコード会社とあまり直接の縁がなく、しかも輸入盤部を通じての利益ももたらさないのに安売りを続けるアマゾンはいわば目の上のタンコブなのだ。意図したかどうかは別としても、法案は結果的にアマゾン叩きにもなっているのかもしれない。

 現在洋楽の日本盤CDは、安価な輸入盤に対抗するため、少しでも価格をさげ、日本先行で発売したり、日本独自のボーナス・トラックを追加したり、ライナーや対訳を充実させたりと言った努力をしている。そのままでは日本人にはなかなかわかりにくいような洋楽の魅力がきちんと日本で理解されるよう、雑誌やメディアに働きかけるなどさまざまに努力をしている洋楽担当者も多いだろう。だが今回の法案が可決され、洋楽輸入盤にも規制が適用されるということになると、ただでさえ再販価格維持制度で守られている日本のレコード業界はさらに無競争の状態に置かれることになって、そうした努力をしなくなる可能性がある。まさか急に値上げするような露骨な真似はしないと信じたいが、ボートラもライナーも対訳も要らないと思っている輸入盤購入者だけでなく、国内盤があれば多少の価格差があってもできるだけ国内盤を買うようにしているぼくのようなユーザーにも、今回の規制はきわめて大きな影響を及ぼす可能性がある。ライナーがなくなったら、仕事上でも困るしね、なんて(笑)。

 ただ、今回の件に関しては、肝心のレコード会社側からの公式なコメントがないようだ。また輸入盤の取り扱い額の大きい大型レコード店の反応もよくわからない。大手メディアもこの問題には関心が薄く(音楽業界人及び音楽ファンが多く読んでいる朝日新聞は、この問題を手遅れになる前にいちはやく取り上げるべきと、声を大にして言っておく。あの読売でさえすでにやっているのだ)、法案がどういう状況に置かれているのか、実際に法案が成立しても、各社が、多くの洋楽ファンや大得意先である大型レコード店を敵に回してまでもそれを適用して自社ライセンスの輸入盤を規制するような措置を実際にとるのかどうか(もちろん一旦法案が成立してしまえば、あとは状況の変化に応じてなし崩し的に拡大解釈されていくのが通例だから、当面は適用する気がなくても油断できないが)、不透明な部分が多すぎる。情報が少なすぎるのだ。ネットをやる若い洋楽ファンなら多くがこの問題を知っているかもしれないが、世論を作るのは、そういう人たちではないだろうし、情報の飢餓状態にある状況は、いずれにしろ良くない。そのためにも、できるだけいろいろな人にこの問題について触れてもらいたいものだ。

 この件に関してネット上で意見を表明している音楽業界人:
 藤川毅 
 北中正和
 土佐有明
 森砂里詩 
 萩原健太
 音楽業界人ではないが……
 山形浩生

 掲示板等での発言を除きます。ほかにもいらっしゃるようなら、ご一報ください。

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2004.04.06

■輸入盤CD規制問題(1)

 ネット上ですでに大きな波紋を呼んでいる本国会提出予定の著作権法改定(not改正)問題。ひとことで言ってしまうと、主にアジアからの安価な邦楽の逆輸入CD防止のための改定法案が、海外生産の洋楽CDを輸入制限する方向でも適用を検討中、というもの。つまり、日本盤が発売されている、あるいは日本のレコード会社がライセンスを持っている洋楽の輸入盤CDは入手不可能になる、かもしれない、という問題。ことのなりゆきに関しては、The Trembling of a LeafPblog洋楽CD輸入盤禁止か海外盤CD輸入禁止に反対するなどを参照。

 すでにぼくのところにも何通か意見を求めるメールがきている。いまちょっと忙しく、詳しい意見を述べる時間がないので、とりあえずライター、藤川毅さんのところへのリンクを張っておく。藤川さんは質問主意書を出した民主党の川内議員とお知り合いということで、さっそく、電話して情報を入手されたようだ。ぼくの意見はまた改めて。それにしても法案改定に向け積極的に動いている某レコード会社の某氏って誰だ?

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